kilk recordsを始めた話① 会社登記編

こんにちは森大地と申します。
Aureole、Temple of Kahnなどのバンド活動、kilk recordsというレーベル、NEPO、ヒソミネというライブハウス、bekkanというカフェを運営しています。
これから何回かに渡って、自分がレーベル、ライブハウス運営などで感じたことや実際の経験してきた話を書き綴っていこうかと思っています。
立ち上げ当時、自分にとってその手助けとなるようなサイトがほとんどなくて困った記憶があります。
もしこの記事がこれから音楽に関係する仕事に就きたいという人にとって何かの役に立てたら嬉しいです。
音楽の仕事に就きたいという人以外の音楽ファンにも、興味深い記事になるようにしたいと思っているのでこれからよろしくお願いします。

さて、今回はまずkilk recordsについての話をします。

今でもそうですが、前提として自分は音楽家、バンドマンありきという意識が強い男です。
もちろん経営者なので、経営に関する本を読んだりとか勉強はしているつもりですが、根本的に所謂会社社長、青年実業家とは少々マインドが違うこともあるかもしれません。
今もこれからも自分のやっている音楽には絶対の自信を持っていますし、音楽をやっている時間は何ものにも代え難い喜びと幸せを感じます。
そして音楽オタクで、音楽家としては癖のある偏屈な奴です・・・笑

このブログを通じて「こういう考えの人もいるのか」「こういうやり方もあったのか」というヒントになっていただくのが理想です。

自分がAureoleというバンドでデビューしたのが28歳の時。
詳しい経緯はまた別の機会にでもお話しますが、1stアルバムは「NATURE BLISS」というインディーレーベルからリリースしました。
今でも親交のある素晴らしいレーベルなのですが、契約形態がショット契約(ライセンス契約)だったので、2ndアルバムをリリースするあてがありませんでした。

その状態のままレコーディングが先行して進行していき、完成が近付き、さあどこからリリースしよう。さすがにリリース先がありませんでしたじゃかっこ悪いなと思い、その時に生まれて初めて「自分でレーベルを始める」という選択肢が浮かびました。
自分は今もそうなんですが、一つのアイディアが浮かんだ時、とことん妄想していくという癖があります。(曲作りに関してもそういう傾向が…)
「もしレーベルを始めるなら個人レーベルみたいな趣味の延長っぽいものでなく、レーベルとして存在意義のあるものにしたいな」
「そうだ、これまで対バンして良いと思っていた売れていないバンドもリリースしたいな」
とか。

その時の自分は一年前までトラック運転手の仕事をしていて、その後は母がやっていた自営業を引き継ぐ形で、シールをカットして箱詰めしていくような「シール加工業」をしていました。
最初はその自営業(個人事業主)の中にレーベル業務を無理やり埋め込む形でやろうかとも考えたのですが、ちょっとわけがわからない個人事業主になるなと…。

そんな悩みを抱えてる中で一つの転機となったのは父に相談したことです。実は自分の父は20代前半で会社を立ち上げていて、一時期は数千人の社員を抱える大きな会社の社長もやっていました。
父と言っても、うちはずっと母子家庭で小4の時に完全に離婚状態となったので、そこから1年に1回、20代になってからは3年〜4年に1回くらいしか会わないような関係でした。
居住地も北海道だし、その時会ったのも4年振りとかだったかなと。

まあ正直言うと、その時父には不信感があって会いたくもなかったのですが、相談したことに対する回答は有益なものでした。
「お金を貸してやるから法人にしろ。中途半端は意味のない結果を招く。」
要するに趣味の延長でやるんなら、音楽を仕事にするのはやめた方がいい。お金が発生する以上れっきとしたビジネスなんだから仕事としてとことん真剣に取り組め。じゃなければ世の中で必死にやっている会社社長に失礼だ。
ぐうの音も出ませんでした。
早速北海道のブックオフで会社の登記に関する本、経営に関する本を10冊くらい購入しました。

東京に戻ってからは、それをすぐに実行へ。
ざっくりですが、その中で思ったことを挙げていきますね。

会社の登記は自分でできる。
これはネットで「会社登記」とかで調べればいくらでもでてきます。
このブログで言うこともないと思うので割愛します。
行政書士や司法書士を雇わなくても、ある程度の理解力があれば自分でできるはずです。
そこそこ手間はかかりましたが良い勉強にもなりました。

法人か個人事業主か
これもいろいろなサイトに書いてあるけど、簡単に言うと「税金」「社会的信用度」。この辺の違いかと思います。
恐らく、その時点でも予想できたレーベル業務の売上規模からすると、個人事業主としてやっていた方が税金は得だったかもしれません。
それでも父親と話した内容が、法人にする理由としては十分だと判断したので、株式会社にしました。
株式会社か有限会社か合同会社か、この辺りも他のサイトを参考にしてみてください。

必要な資金は?
定款に貼る収入印紙代:4万円(電子定款の場合は不要)
定款の認証手数料:5万円
定款の謄本手数料:約2000円
登記の際の登録免許税:15万円(資本金額×0.7%)
合計約25万円です。
あとは資本金。
簡単に言うと会社立ち上げ時に、いくら会社の運転資金に充てられる費用があるか。
よく言われているように資本金1円でも1万円でも設立はできるんですが、最低限の運転資金は用意しておくべきということと、社会的信用も考慮するとある程度の金額の方が良いかとは思います。
株式会社キルクは300万円。まあそれがある程度と言えるレベルかは分かりませんが。。

定款に記載する事業目的は何個くらい?
定款には事業目的を記載する欄があります。
CDリリースなら「音楽ソフトウェアの企画、制作、販売」、音楽事務所としてなら「歌手、芸能タレント、その他の著名人のマネジメント及びプロモート」とかそんなかんじの文言です。
もしも将来的に事業目的に記載していない事業を新たに始めようとすると、登録免許税が追加で3万円かかります。
株式会社キルクでもライブハウスの運営に関しては開業時に記載していなかったので、ヒソミネオープン時に追加で3万円を払う羽目になってしまいました。
そういう意味で将来的に可能性がゼロとは言えない事業は、少しでも多く書いておいた方が良いかもしれません。
ただしあまりに多いと、取引先などが会社情報(履歴事項全部証明書)を見た時、一体何をやっているのか分からない怪しい会社というイメージを持たれてしまう可能性もあります。
その辺りまで考慮すると、全部で10個〜20個くらいが良いかもしれませんね。

とりあえず会社登記編ということでここまで。
次回は会社運営準備編です。

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